諸々 再発見

堂来清水・長浜市

堂来清水・長浜市

基本情報
名称 堂来清水(どうらいしょうず)
URL
文化財指定等 環境省認定「平成の名水百選」
所在地 滋賀県長浜市高山町字堂来
電話番号 TEL:0749-65-6513(長浜市民生活部環境保全課)
営業時間
定休日等
料金
※平成23年11月現在

~地元に大切にされてきた神聖な湧水~

堂来地蔵のすぐそばから澄んだ水が湧き出ている。

 滋賀県で伊吹山に次いで2番目の高さを誇る金糞岳。そのふもとの長浜市高山町には地元の人々が大切にしてきた湧き水「堂来清水」がある。この湧水は特に薬用水として多くの人々に飲用されてきた水量豊富なもので、1日の湧水量は約1700トンにもなり年間を通して大きな変化はない。古くは美濃の国への往還や道行く人々を癒すオアシスとなっていた。現在ではこの澄んだ天然の水を目的に遠方からも人が訪れる場所となっている。
 「堂来地蔵尊」とともに厚い信仰の対象とされてきたこの湧き水は、五穀豊穣を願う「オコナイ」という神事においては、モチ米を洗う神聖な水として地域の伝統行事に使用されている。また冬の水は『寒の水』と呼ばれ米を研ぐ水に使われる。

湧き出てきた水は石の隙間を通っていきおいよくお地蔵様の前へと流れ込んでくる。

 古くからあるこの湧き水の水源は、遠く岐阜県と福井県の県境にある三国峠にある「奥の池(夜叉が池)」を姉池とし榧谷山腹の妹池に発すると伝えられている。
 言い伝えによるとその昔、奥の池の周辺が干ばつで農民が餓死寸前にまで追い込まれた時期があったという。野瀬の天台寺山の草庵の1つである「月の坊」という寺の住職である槻之坊がこの危機に村人とともに奥の池に住む龍神に雨乞いをした。そのころからふもとの堂来で水が湧くようになったという。この伝説から清水は別名「白龍霊水」とも呼ばれる。堂来清水の手前には白龍神社の社があり奉られている。

 堂来清水は平成20年に環境省認定の「平成の名水百選」に選定された。この百選は地域の生活に溶け込んでいる清澄な水であることや、地域住民による主体的で持続的な水環境保全活動がなされているかが選定基準となっている。堂来清水では白龍神社の春と秋の大祭前に行われる清掃を中心に付近の除草のほか、石碑や地蔵尊の清掃など、現状を保全していくための作業が地元高山町の自治会を中心に行われているそうだ。取材で訪れた際も湧き水の周辺はきれいにされており、地元の人々だけでなく利用する人々もマナーを守っていることが伺えた。また滋賀県内ではここを含め、高島市新旭町針江の「針江の生水(はりえのしょうず)」、米原市醒ヶ井の「居醒の清水(いさめのしみず)」愛知郡愛荘町松尾寺の「山比古湧水(やまびこゆうすい)」の4件が選定されている。

すぐそばを流れる草野川。水源の近くは人家もなく水の流れる音がよく聞こえてくる。

 堂来清水へは北陸自動車道「長浜IC」から県道37号線へ。さらに国道365号線を草野川橋橘南詰交差点で右折し、高山町の集落を草野川に沿って上流へおよそ15分。近くには高山キャンプ場もあり、レジャーを楽しむ人々も訪れる。湧き水のポイントは道路の脇にひっそりとあり、草野川の水が流れる音と木々の木漏れ日の中のどかな風景を楽しむこともできるだろう。
水場には給水用設備はなく、ひしゃくが置かれているのみだが、誰でも気軽に水辺に近づいて水に触れることができる。地元の人々による堂来地蔵尊への厚い信仰とともに、長い年月変わらず清く澄み切った水が湧き出ている。

※ 湧き水は天候などによって水質が変化するため、飲用する場合は、沸騰させることが推奨されている。

関連タグ一覧