歴史再発見

旧竹林院・大津市坂本

旧竹林院・大津市坂本

基本情報
名称 旧竹林院
URL
文化財指定等 国指定名勝庭園
所在地 滋賀県大津市坂本5-2-13
電話番号 077-578-0955
開園時間 9:00~17:00(受付は16:30まで)
休園日 月曜日(祝祭日は開園)・祝祭日の翌日 および12月26日~31日 
料金 大人320円 小人160円
※平成24年1月現在

~盆梅展開かれる坂本里坊庭園群の一つ~

回遊式の庭園で、ゆっくりと見て回ることができる。

 国の名勝に指定されている延暦寺坂本里坊庭園群の中の一つ、旧竹林院庭園は、江戸時代初期に築造された里坊の書院前庭園である。現在の庭園は廃仏き釈の影響で院が衰退し、個人の手に渡ったさいに改修されたもの。比叡山から流れる大宮川の清流を取り入れた曲水を主体にし、八王子山を借景としている。築山も起伏に富み、五重の石塔、井筒などの石造物も多く残る。天正年間(1573~1592)に建てられた2棟の茶室と四阿(あずまや)は大津市の指定文化財となっている。 

庭園の入り口から入って山の方を眺めると奥には八王子山が見える。

 比叡山のふもとにある大津市坂本は、門前町として古来よりおおいに栄えてきた。穴太衆積みなど歴史ある町並みは国の重要伝統的建造物郡保存地区にも選定されている。なかでも里坊は、歴史の町・坂本ならではの姿を構成している要素の一つ。里坊とは延暦寺の僧侶の隠居所で、今も数多く残っている。
 このように多くの里坊が残るのには次のような歴史の経緯があった。元亀2年(1571)の織田信長による比叡山焼き討ちによって坂本の町もほとんど焼き払われたが、明暦元年(1655)に天台座主法親王力が滋賀院門跡として坂本に常住するようなる。これを契機として、滋賀院が延暦寺本坊として機能するようになり、老僧が余生を過ごすための住坊として多く里坊が成立していったという。
 旧竹林院は、こうした里坊のひとつで邸内には主屋の南西に約3,300㎡の庭園が広がっている。庭園内には広間と小間の2棟の茶室が配置され、一連で使用することにより茶事ができるように工夫されている。八王子山を借景にした庭園は、地形をたくみに利用しながら滝組と築山を配し、四季折々の風情をかもし出している。

1月末から3月上旬にかけて行われる坂本盆梅展。

 また、「天の川席」と呼ばれる珍しい間取りの茶室がある。2つの出入り口が設けられ、主人の両脇に客人が並ぶ。この様式は全国でも東京都にある武者小路千家東京道場以外では見られない。かつて豊臣秀吉や徳川家康もたびたび茶の湯を楽しんだといわれている。
 旧竹林院では1月下旬から3月上旬にかけて盆梅展が開かれる。大正時代の初めに膳所中庄の生駒晴彦が「梅仙窟」と名付けて自宅に盆梅を並べて公開したことが発祥といわれる盆梅展。2012年では6回目を迎え、坂本在住の河村庄太郎さんが丹精込めて育てた60鉢が座敷に並んだ。

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