美 再発見

水郷地帯ならではの文化的景観


(写真提供:権座・水郷を守り育てる会)

かつては琵琶湖沿岸で日常的に見られた「田舟で田んぼに通う」湖国固有の風景を、国選定重要文化的景観全国第一号のここ「西の湖」の飛び地「権座(ごんざ)」では、今なお見ることができます。

「権座」は、孤立山塊で平地が乏しい土地柄から、先人が米作りのために湖中の葭地を開墾し、水草を積み上げて土を作り、石積で護岸を囲い、何百年もかけて造成・維持されてきた、いわば水郷の生きた産業遺産です。

田舟を3艘連結し、トラクターやコンバインを乗せて湖上を運ぶ様は、田舟に牛を乗せて運んでいた往時の風景を彷彿とさせます。

この飛び地「権座」で、滋賀県でかつて生産されていたという幻の酒米「渡船」を育て、文字通り船で渡して権座で穫れた米だけを使って醸された純米吟醸酒「權座」を地元の地酒店で販売することで、権座での農の「営み」を経済的にも維持しつつ、住民サポーターの輪も広げていき、西の湖・水郷の美を保全していこうという取り組みが、2009年から始まっています。

空~山並み~湖面~ヨシ帯~田んぼの稲 が1つの視界に全部入ってしまう独特の景観は、人の手によって営々と守られている、まさしく癒しの美といえるのではないでしょうか。

【参考】権座・水郷を守り育てる会ホームページ http://gonza.jp/

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