伝統再発見

帯掛ケンケト祭り・東近江市

帯掛ケンケト祭り・東近江市

基本情報
名称 帯掛ケンケトまつり
URL
文化財指定等 国選択無形民俗文化財
開催地 高木神社、旭野神社、山部神社(東近江市蒲生岡本町、上麻生町、下麻生町)
電話番号 0748-48-2100(東近江市観光協会)
開催日 毎年4月23日に近い日曜日に開催
開催時間
料金 無料
※平成22年11月現在

~800年の歴史を感じさせる太鼓と鉦の調べ~

帯掛ケンケト祭の風景1

 江戸時代、東海道土山宿と中山道を結ぶ御代参街道の宿場町としてにぎわった岡本宿。国の選択無形民俗文化財にも登録されている「帯掛ケンケト祭り」は、この蒲生野の旧宿場町、岡本町にある高木神社と、近隣の上麻生町の旭野神社、下麻生町の山部神社の3社合同で行われる祭りで、その起源は800年前にまでさかのぼるという。県内には甲賀市土山町の瀧樹神社のケンケト祭り、竜王町杉之木神社のケンケト祭りなどもあるが、木製の大太刀に7本の鮮やかな柄の丸帯を掛けた「帯」があるため、「帯掛ケンケト祭り」と呼ばれている。

帯掛ケンケト祭の風景2

 蒲生野は万葉の時代から朝廷の要人や歌人たちが多く訪れたところ。この地に伝わる「ケンケト祭り」の歴史もそれに比するように古い。養老7年(723年)、聖武天皇が行幸した際、日野川の洪水で橋が流されたため、村人が大太刀に7本の丸帯を結びつけたものを仮りの橋として架けたという逸話がその起源と伝わっている。この祭りの主な舞台となる高木神社も、高皇産霊神(たかむすびのかみ)を祭神として、神亀元年(724年)に創建されたという由緒をもつ。室町期に建てられたという本殿と境内社日吉神社本殿、鎌倉期に建立された石燈籠などは国の重要文化財に指定されている。

帯掛ケンケト祭の風景3

「ケンケト祭り」の見せ場は、旭野神社や高木神社の境内で「七人子供」と呼ばれる年少の7人の子供がカンカという囃子を奉納し、ケンケト組という年長の若者たちが長刀振りをする場面。カンカの7人は鉦、太鼓などを打ち、その軽快ながらゆったりとしたリズムの音色はかわいらしくもあり、心地よい響きだ。ケンケト組は紺半纏に黒角帯、脚袢という装いで、太鼓や鉦が奏でられる中、長刀を持って踊る。長刀を自由自在に振り回し、ときに肩の上で廻したり、自身の両手で持った長刀を前後ろに飛び越えたりとその踊りは曲芸といってもいいほど。ケンケト組の華麗な踊りが披露されると、見物客から一斉に拍手が巻き起こった。

帯掛ケンケト祭の風景4

 太鼓には3種類ほどのリズムがあり、祭り全体の囃子のときに鳴らす「チャングリチャ」、色紙で作られた綺麗な冠を被り、独特の衣装で子供たちがカンカの囃子を鳴らす「タンモデサッサ、タンモデサッサ」、長刀踊りのときのリズム「ケンケトケンケトスッケケンケーン」などがある。この太鼓と鉦の音色から「ケンケト」という呼び名が付いたというのもおもしろい。
 カンカの囃子とケンケトの踊りが奉納されると、色鮮やかな大太刀、神輿とともに祭りの参加者たちは高木神社を発ち、整然と列を成して田園のなかの道を歩んでいった。
(取材日:平成22年4月)

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