美 再発見

居醒の清水・米原市醒井

古代、中世には東山道の宿駅として、近世には中山道の61番目の宿場として栄えた米原市醒井地区。宿場風情をいまも色濃く残す醒井の町には、町筋に沿って清らかな湧水が滔々と流れている。古くから名水、名石として知られる「醒井の三水四石」のひとつ、「居醒の清水」を源とする地蔵川の流れだ。古代から現代にいたるまで、街道を行き交う旅人の喉を潤し続けてきた。
 「居醒の清水」には日本武尊にまつわる伝説があり、その水質の良さとともに周辺環境の美しさから平成20年に環境省の「平成の名水百選」に選ばれた。地蔵川の流れに身を任せながら、白色の可憐な花を咲かせる梅花藻とともに、訪れた人々の心を魅了する。
 醒井の町並みに沿って流れる地蔵川の最上流部には、加茂神社が鎮座する。「居醒の清水」は、加茂神社のたもとの石組みの下からこんこんと湧き出ている。「居醒の清水」と記された高札の下を見れば、透き通って見るからに冷たそうな水が勢いよく噴き出ているのがわかる。石灰岩質の霊仙山に浸み込んだ水が長い時間をかけて湧き出てくる「居醒の清水」は、1日およそ1.5万トンの湧出量を誇り、年間を通じて12.3~15度と夏は冷たく、冬は温かい。

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