芸術再発見

建築学生ワークショップ滋賀2011

建築学生ワークショップ滋賀2011

基本情報
名称 建築学生ワークショップ滋賀2011
URL http://aaf.ac/(アートアンドアーキテクトフェスタHP)
文化財指定等
開催地 竹生島
電話番号
開催日 公開プレゼンテーションが実施されたのは2011年9月11日
定休日等
料金
※平成23年9月現在

~竹生島が建築学生の学びの舞台に~

ワークショップの会場となった竹生島。船上から島を眺める人々。

 NPO法人アートアンドアーキテクトフェスタ(以下「AAF」)主催で開催された「建築学生ワークショップ滋賀2011」。古来より信仰の対象であり、神の棲む島ともいわれる竹生島を舞台に全国から建築デザインを学ぶ学生が集まった。参加した学生たちは現地で説明を受けるなどフィールドワークを通して各々課題を見つけ、グループに分かれて作品制作に当たった。実地での作品制作は9月6日から行われ、9月11日には公開プレゼンテーションが開かれ一般の人々も学生の作品を鑑賞した。

なんだろうと足を止めて学生に話を聞く姿も見られた。「新たな琵琶湖の原風景」

 AAFは、平沼孝啓を中心に現在活動中の建築家と、監査には大阪市立大学の横山俊祐教授をはじめ和歌山大学の本多友常教授など、国公立大学の教授らで構成しているNPO法人。「建築家による芸術と社会環境の発展」を目的として活動している。2010年は奈良県平城宮跡を舞台に建築ワークショップが開催され、2011年は滋賀県が開催地として選ばれ、竹生島が舞台となった。

様々な人が学生の作品に触れた。竹で編まれた小屋のような場所でモチの木を見上げる「矩形の木陰」

 7月2日、滋賀県に集まった全国からの学生たち。実際に竹生島に訪れ現地を見学。地域環境や歴史的、文化的特性について学び自分たちがどのような作品を作るかを検討した。その後、8月6日、7日と1泊2日の日程でビアンカを貸し切り、提案作品の講評と、制作プランの打ち合せが行われた。ここでは「祈り」や「環境」など地域の特性を反映した作品が提案され、大学教授やプロの建築家から様々なアドバイスや指摘を受けたという。

 9月6日~12日、合宿での原寸制作が行われた。湖上に浮かぶ島という性格上、資材の搬入にも制約があり、船から運ぶだけでも大変な苦労があったという。また島での作業時間が8時から17時と限られていたことも頭を悩ませたという。そのような中で、学生たちが工夫を凝らして創り上げたものが11日に披露された。宝厳寺と都久夫須麻神社をつなぐ廊下の裏に新しくできた「thread in tension」。竹生島の頂にあるモチの木を活かして建てられた「矩形の木陰」。宝厳寺本堂の前に建てられたヨシで作られた円錐空間「新たな琵琶湖の原風景」など8作品。プレゼンテーションを聞きに来た人だけでなく、参拝に訪れた人も作品に関心を示し「面白い試みだと思う。公開が1日だけときいて少し残念で、もっと長い期間設置されていればもっと多くの人にみてもらえたのではないか」と学生に詳しく話を聞く姿も見られた。

ビアンカの船上で行われた公開プレゼンテーション。学生の発表にも力が入る。

 作品の鑑賞後は、ビアンカ船上にて学生の発表が行われた。審査にあたった講師からは様々な視点から質問がだされ、学生たちは自分たちの作品の意図と込めた思いを説明した。講評後に行われた表彰式では嬉しさのあまり涙を浮かべる学生の姿もあった。
 多くの学生が寝る間も惜しんで制作にあたったといい、大変な合宿だったという。しかしそれ以上に、合宿を通して他大学の学生と深い交流が持てたことは刺激になったという声もあった。神戸芸術工科大学の西田さんは「将来は環境問題に関わっていきたいのでこのワークショップでの学びを活かしたい」と力強く答えてくれた。

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